大喜多株式会社様:ノックピンをはじめとした金属部品の専門商社 |
Web受発注システム・BtoB EC「アラジンEC」

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大喜多 様

製造・流通
入力業務の負荷軽減 同業他社との差別化 問合せ業務の負荷軽減 販売促進の向上
大喜多株式会社様 事例

ピン注文に特化したECサイト「大喜多Online」を構築
取引先がWeb上で価格・在庫確認でき、電話対応を削減

ABOUT 創業から100年以上の歴史を誇る大喜多は、平行ピン・ロングピンなどのノックピンをはじめとした金属部品の専門商社。2007年からは、現在の大阪市西区川口に社屋を構え、自動倉庫や回転棚などの設備を備え、サービスレベルの向上を図っている。

2013年から「アラジンオフィス」を活用し、在庫管理の体制を整備

同社は業界でも早い段階からシステム活用を進め、2013年に「ねじ・金属部品業向けアラジンオフィス」を導入。多品種少量ニーズの高いピンの正確な在庫管理体制を整えた。

それ以前は、40年ほど前に構築したオフィスコンピュータを、手直ししながら利用していた同社。老朽化したシステムから脱却するため、何千万円とかけてフルオーダーシステムを構築するよりは、パッケージシステムを導入しようと4社ほどシステム会社を比較したという。

当時について大喜多社長は、

「『アラジンオフィス』が最も機能と費用のバランスが良いと感じました。何より、かゆいところに手が届く便利機能があるなど、ねじ屋の商売をよく理解してくれていることに安心感がありましたね。もっと早く入れ替えれば良かったと思ったほどです」

と振り返る。

さらに業務効率化を図るため、取引先からは電話やFAXで注文を受けることが多い業界ながら、同社は先んじてECサイトも開設。しかし、一般的なECサイト構築システムを利用していたため、同社のピンや金属部品を注文する仕様には合わせられず、取引先が注文品のサイズを手入力しなければならなかった。また、「アラジンオフィス」とも連携できておらず、ECサイトで受けた注文内容を「アラジンオフィス」に入力する必要があり、電話やFAXで注文を受けるのとほぼ変わらない労力が発生していたという。

「アラジンEC」も導入し、カスタマイズによりピン注文に特化したECサイトを構築

そこで2018年に、ECサイト構築システムをBtoB専用ECパッケージ「アラジンEC」に入れ替えることを決定。「アラジンオフィス」と同様にアイルが開発・提供しているため、「アラジンオフィス」とのシームレスな連携が可能なうえ、サポート窓口もアイル1社で完結することが決め手になった。

さらに「アラジンEC」は、ねじ業界に多くの導入実績を持ち、ノウハウを生かしたカスタマイズも柔軟に可能。同一商品の種類が2、3で済む日用品などとは異なり、ピンは同一分類で膨大な数のサイズが展開されている。同社は、商品名で検索した際に全てのサイズを一覧表示できるようにするなど、カスタマイズにより工夫した。

大喜多取締役とシステム担当の田中氏は、

「取引先さまの使いやすさを最も重視し、フォントサイズや商品の表示方法など、画面の見え方や操作性は非常に細かくこだわりました。アイルのエンジニアの方と打ち合わせを繰り返しましたね」

と話す。

取引先は、「大喜多Online」で価格・在庫状況を確認
電話対応が削減され、価格表の配布が不要に

2021年6月、「アラジンEC」で構築したECサイト「大喜多Online」をオープン。

大喜多社長は、

「注文内容は全て取引先さまが直接入力できるようになり、こちらの入力ミスや言った・言わないのすれ違いなどでご迷惑をお掛けすることがなくなり、安心しています」

と話す。

オープン後約1年が経過した時点で、ECサイトとEDIを合わせたシステム注文率は、全受注件数中の約3分の1にのぼる。取引先で利用している社内システムがあると、システムから発行した発注書をFAXで受けることが多く、依然FAX注文率は6割におよぶ。しかし、FAXで注文を受けている場合も、価格や在庫状況はECサイトから確認してもらうよう案内しているため、電話での問い合わせ対応が削減された。そのため、以前はFAX以外はほぼ電話注文であったのが、入電率はわずか6%に減少。ECサイトの閲覧数を見ると、単月で200社ほどは見ていることが分かる。

「以前は価格表を印刷して取引先さまに配布していたのが不要になり、約100万円のコスト削減とペーパーレスにつながったのは大きいですね。以前の事務所は電話がよく鳴り賑やかでしたが、電話が目に見えて減ったことで現在はとても静かで、逆に心配になってしまうくらいです」

と大喜多社長は微笑む。

業務のシステム化により、倉庫スタッフがプラスαの業務も可能に

業務が効率化されたことで、現場スタッフの業務の幅が広がったこともメリットだという。

大喜多社長は、

「これまで倉庫のスタッフは、とにかく棚を往復してピッキング作業をし続けている印象でした。それが、現在はピッキングだけが仕事ではなくなってきています。システム化の目的は、業務を自動化してスタッフの人数を減らすことではなく、手が空いたところでよりサービスの付加価値につながるプラスαの仕事をすることだと考えているので、よりお客さまに寄り添うサービスを心がけていければと思います」

と語る。

同業他社について伝えたいこととして、大喜多社長は、

「アイルさんはねじ業界の商品やサイズ展開の多さ、部品を組み合わせて1つの商品を構築している仕組みなど、業界の特徴をよく理解してくれているので、話がスムーズだと思います。ECサイトまで構築すると、カスタマイズも必要になってはくるので、マッチするかどうかは会社の規模感にもよると思いますね。当社の規模や予算感とはマッチしていました」

と語った。

システムのより良い活用方法を追及しながら、空いた人手をサービス向上に生かす

アラジンEC」は管理者側で、注文画面や注文を受けた際に自動で送信されるサンクスメールなどの文言を変更できる。同社はWeb言語も学び、自社用に細かく編集して活用しているという。

アラジンオフィス」と「アラジンEC」をフル活用し、業務管理の高い精度を保ちながら、空いた人手を専門性やより高いサービスレベルの追及につなげていく同社。

大喜多社長は、

「『アラジンオフィス』を利用されている取引先さまは多いですから、いずれは取引先さまのシステムと連携して、取引をデータ化できれば嬉しいですね。今後もそういった展望をアイルさんに相談しながら、実現に向け動いていければ」

と話す。

同社はアイルと協力しながら、今後も長い歴史を築いていく。

2022年10月17日ファスニングジャーナルにて掲載

※記事中の固有名詞・肩書などは、記事作成当時のものです。

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