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【理美容品業界メーカー・ディーラー・卸売業向け】ECサイト(BtoB)のメリット・必要な機能・活用事例
コロナ禍により、理美容品の販売店やヘアサロン・美容院、エステサロン、ネイルサロンなどが影響を受けている今、当然商品を提供している理美容品業界のメーカー・商社・ディーラー・卸売企業も大きな変化が生まれています。以前から消耗品や美容商材の仕入れにネット通販を使うサロンは増えつつありましたが、新型コロナウイルス感染症の流行以降、その流れがより顕著になっています。
理美容品メーカーやディーラーも、既存のやり方に固執していてはネットの卸サイトに売上をどんどん奪われていくかもしれません。時代に適応し生き残るためにも、ECサイトの構築は必要不可欠でしょう。
今回は理美容品業界向けECサイト(BtoB EC)構築のメリットと必要な機能、活用事例について解説します。
目次
コロナ禍における理美容品業界の課題
来店者の減少による売上ダウン
コロナ禍の理美容業界は、緊急事態宣言など外出自粛要請によりサロンへの来店客数や客単価が減ったり、来店サイクルが長期化することで売上が下がったりしている傾向があります。 特に、ヘアサロン・美容院はコンビニよりも多いといわれているほど店舗過剰(オーバーストア)の状態となっており、同業者との競争が元々激しいことが特徴です。
コロナ禍で来店者数が減って売り上げが落ちても、家賃・人件費等の固定費負担や広告費がかかるため、経営難に追い込まれている店舗は少なくありません。2021年に入ってもコロナ禍による影響が長引いているため、店舗の閉店や廃業を余儀なくされる店舗が増えるでしょう。
このような危機を乗り越えるために、徹底したコロナ対策はもとより、理美容商材のサロン販売をスタートして客単価をあげ、ロイヤルカスタマーを増やす取り組みを強化したり、オンラインカウンセリングをスタートしたりするサロンも増えています。
ディーラーや卸売企業もサロンからの注文を増やすための施策を打っていく必要があります。その一つとしてBtoB専用ECサイトの導入があります。これはサロンからFAXや電話で受けている注文をECサイトからの受注に変えるということになります。
EC化によりディーラーや卸売企業はアナログ業務の改善や売上アップが可能になります。
理美容品ディーラー・卸売業界の現状
デジタル化が進んでおらずテレワークしにくい
2020年10月に実施した「受注業務の実態調査アンケート」によれば、化粧品・理美容品業界の在宅ワーク実施率は68.7%。積極的に在宅ワークが実施されていたように思えますが、そのうち約3分の1にあたる25%もの企業が、10月時点では在宅ワークをやめて通常勤務に戻していたという結果が出ています。
なお、受注業務において在宅ワークに移行しきれない理由の上位は
- 出荷処理など、在宅ワークではできない業務が多い
- FAXに依存した業務があり、出社が必要
- 会社での電話対応が必要
となっており、コロナ渦以前から問題視されてきたFAXや電話でのアナログ業務が、在宅ワークを阻む要因になっていることが伺えます。
アンケート結果の完全版は、以下よりダウンロードいただけます。
理美容品業界でECサイト(BtoB)を導入するメリット
BtoC分野では加速しているEC化ですが、BtoB分野では移行があまり進んでいない部分もあります。しかし、BtoBでもECを導入することでさまざまな業務改善が可能です。
ここでは、理美容品業界のBtoB取引でECサイトを導入するメリットを解説します。
デジタル業務に切り替え、テレワークしやすくなる
理美容品業界含め、日本の企業はFAXや電話などのアナログ業務にまだまだ依存しています。しかし、コロナ禍によって業務改革の必要性を痛感した今、理美容品業界にもデジタル化の流れが生まれています。
テレワークが普及したため「FAXや電話業務をやめ、ネット受注に変えたい」といったご相談が増えました。BtoC取引でEC化が進んでいるのに、BtoBだけ受発注がいまだアナログなことに違和感を持っている取引先も少なくありません。ECサイトを導入すれば、デジタル業務にシフトして取引先の要望に応えられます。
販売促進ツールとして活用し、売上を伸ばせる
BtoB取引の業務改善だけでなく販売促進ツールとしてECサイトを活用すれば、理美容品の売上を伸ばすことができます。
自社のECサイトで豊富な理美容品を扱うことができれば、今まで複数の企業からアナログな方法でさまざまな商品を取り寄せていたサロンが「仕入れたい商品を全部扱っているなら、このECサイトからすべて仕入れたほうが楽だ」と判断して、すべての仕入れを自社のECサイトに発注してもらえるようになる可能性もあるのです。
ECサイトは365日24時間いつでも受発注でき、スマートフォンやタブレットに対応していればどこからでも利用できます。アナログな受発注よりもはるかに利便性が高く、乗り換えるとアナログには戻れません。さらに、新商品の案内や動画での訴求を行うなどして売上を伸ばせます。
ルート営業を効率化できる
従来の取引を継続するルート営業でも、ECサイトが欠かせなくなりました。理美容業界は営業スタッフが担当サロンに訪問して商品を案内するルート営業が主流でしたが、コロナ禍により頻繁に足を運びにくくなったためです。営業活動でも非対面のデジタル化をする必要があり、ここでもオンライン上で取引できるECサイトが活躍します。
営業スタッフが訪問先の美容室やサロンで注文を受けた場合、オフィスに戻って在庫の確認や受注入力する必要がありますが、タブレットやスマホにも対応しているECサイトを活用すればその場で受注が完了します。その場で完結すれば直行直帰が可能になるのでオフィスの出社率は下げられます。
WEB会議システムとBtoB ECを併用することで、非対面営業に切り替えやすくなるでしょう。定期的なカタログ冊子の配布を削減したり、新商品チラシの案内漏れを防いだりできる点もメリットです。
決済手段の多様化により新たな顧客の獲得
企業間取引の場合、個人で経営している美容室やサロンでは、掛け払いによる決済ではなくクレジット決済が求められることも多くさまざまな決済に対応する必要がありますが、BtoB ECなら売掛決済、銀行前振り込み、クレジットカード決済など多彩は決済手段に対応しているので新規顧客を獲得しやすくなります。
新しく取引する場合は与信の問題がありますが、BtoBの後払い決済代行サービスと連携させることで、与信調査の手間削減や未回収リスクの軽減が可能です。新規取引先とも安心して取引できます。
顧客離れを防ぎ、新規顧客を獲得しやすくなる
理美容業界は昔ながらの店舗も多く、FAXがいまだに多く使われている業界です。ただ、新しく独立した店舗ではタブレットやスマートフォンだけを活用して運営しているケースも多くあります。このような店舗の中にはFAX注文が中心のメーカー・ディーラーとの取引をほとんどせず、ネット通販で理美容品購入を行う店舗も増えつつあります。
コロナ渦による客足減少によりどのサロンも経費削減が求められ、訪問営業での情報収集機会が減っているこの状況から、仕入れ先を見直すサロンも増えてくることでしょう。つまり、理美容品のBtoB ECサイトのニーズは今後さらに高まる可能性が高いということです。また、理美容業界は扱っている商品の数がとても多いため、EC化することで運用や管理が簡単になり、幅広い提案もしやすくなります。
子どもの頃からインターネットに慣れ親しんで育ってきたデジタルネイティブ世代はもちろんのこと、ミドル世代やシニア世代でもスマートフォンやタブレット端末を使用する方が増えています。いつでもデジタルシフトできるようにECの仕組みを作っておかないと、今後の変化に対応できないでしょう。新規顧客を獲得するためにも、現代のニーズにマッチしたECサイトを構築しておく必要があるのです。
理美容品業界に必要なECサイトの機能
ECシステムはさまざまな種類があるので、理美容品業界に必要な機能があるかどうかを確認してから選ぶのがおすすめです。特に重要な機能をピックアップして解説します。
標準機能
新商品お知らせ機能
新商品が入ったら取引先にお知らせする機能です。広告として機能するため販売促進に効果的で、顧客離れの予防にも貢献します。
リピート注文機能
得意先ごとによく注文する商品をお気に入り登録したり、注文リストを作成したりすることができれば、「いつものあれ頂戴」がECサイト上で実現します。定期的に注文する商品がすぐに確認・発注できるため、とても便利です。自社での作成はもちろん、得意先自身が作成することも可能です。
得意先別・商品別単価表示機能
BtoBの商取引では得意先別に個別の提供価格を設定するケースもあるため、得意先ごとに商品単価を設定してIDで自動表示させる機能が必要です。「得意先別掛け率単価」「得意先別商品分類別掛け率単価」「得意先ランク別単価」「得意先別商品別単価」などの機能があると良いでしょう。
代理ログイン機能
自社営業が得意先に成り代わって代理ログインして、注文入力や在庫・単価確認する機能です。代理ログイン機能があることで、「ちょっとやっておいてほしい」といった取引先の要望に応えられるようになり、スムーズな営業活動に貢献します。
カタログ発注機能
カタログ登録機能で商品を自由に設定できる機能のことです。利用者がWebカタログから商品検索と発注をすることが可能で、豊富なアイテムを扱っている理美容品業界に適しています。
スマホ・タブレット対応機能
パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末にも対応していることも重要です。それぞれの端末に最適化された画面を表示できればより利便性が高まり、あらゆるサロンのニーズに適応します。
カスタマイズ機能
代理店機能
代理店(ディーラー)もサロンもECサイトで購入できる機能のこと。帳合対応もしやすい仕組みをカスタマイズできます。
サンプル出荷機能
得意先別に独自設定したルールでのサンプル購入をカスタマイズする機能です。これまで営業が対応しなければならなかったサンプル出荷をシステム上で自動管理でき、無駄なコストを削減します。
個数増量(おまけ)対応機能
独自キャンペーンでおまけをつけるなど、一時的な個数増量や特殊な組み合わせの売り方が展開可能です。キャンペーンの組み合わせ間違いなどのミスを防止します。
理美容品業界でのECサイト導入事例
最後に、BtoB EC「アラジンEC」を利用して受注業務のデジタル化に成功した、理美容品関連企業様のECサイト導入事例をご紹介します。
海外のヘアケアブランドの商品を小売店に卸しているコンフォートジャパン様は、全国の美容サロン・代理店から多くの注文を受けています。以前はほとんどのサロンが代理店(ディーラー)を通して同社にFAXで発注していて、FAX注文の割合はなんと99%。FAX注文だと商品名が読めなかったり入力ミスが起きたりするため、注文量の増加に伴って受注業務の負荷が大きくなっていたことが課題でした。
BtoB ECサイト構築・Web受発注システム「アラジンEC」と販売管理システム「アラジンオフィス」を提供するアイルに問い合わせ、両方を導入することを決めたのです。
それにより、得意先からWebで注文を受け、その注文データを連携している本部システムへ自動で取り込ませることで、手作業を減らし業務管理を一元化しました。導入前に代理店・ディーラーへ丁寧に案内したおかげで、導入から約3年でECサイト注文率は90%に。受注用の人員は半分になり、残業時間もほぼゼロになりました。
ECサイトの画面上で発注する際に商品画像がチェックできるため、類似品と間違える誤発注のリスクも大幅に低減。新商品の紹介や使い方などもEC画面で紹介してサロンのフォローをしたり「商品AとBのセット注文でサンプルプレゼント」などの販促キャンペーンを展開したりと、たくさんのメリットが生まれています。
理美容品業界でBtoB ECを活用すれば、このような業務改善や売上アップを目指せます。営業活動もスムーズになり、テレワークにも対応しやすくなるでしょう。
ビジネスのEC化を検討している方は、理美容品業界でも多くの実績を持つBtoB ECサイト構築・Web受発注システム「アラジンEC」をぜひご検討ください。
松岡 憲二(マツオカ ケンジ)
ベンチャー系ECベンダーにてセールスプランナー、ECコンサルタント、事業責任者として十数年従事した後、株式会社アイルに入社。大規模ECサイトからASPカート利用のスタートアップサイトまで様々な種類のサイト構築を経験。BtoCとBtoB、両方のノウハウを併せ持つことが強み。
PICK UP
導入事例
導入されたお客様の具体的な課題や解決方法、導入後の成果など詳しくお話いただきました。
よくある課題
業種別
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アパレル・ファッション
鞄(かばん)、靴(くつ)、スポーツ用品、
肌着、制服・ユニフォーム、靴下、帽子など -
食品・飲料・
酒類食料品全般、業務用食品、製菓、飲料、酒、
ワイン、介護食品、調味料など -
理美容品
ヘアケア、カラー剤、エステ器具、ネイル用品、
ボディケアなど -
建築資材・
住宅設備床材、外装資材など
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日用品・
介護用品衛生用品、生活雑貨
など -
工業製品・
電子部品電子部品、機械製造
など -
OAサプライ品
文具、事務用品など
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医療機器
歯科機器、検査機など
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化粧品
コスメ、口紅、香水
など -
インテリア・
家具照明、収納家具など
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スポーツ用品
シューズ、ウェアなど
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アクセサリー
ピアス、指輪など
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ブランド向け
展示会オンライン展示会
システム
お役立ち情報|BtoB EC・Web受発注システム「アラジンEC」
5000社以上のBtoBノウハウで企業間の受発注業務に特化した貴社専用のECを構築することが可能です。受発注業務の効率化・コスト削減・販売促進など様々なシーンでご利用いただけるBtoB ECサイト構築・Web受発注システムです。