お役立ち情報
Information
アイルが提供するお役立ち情報
【化粧品業界メーカー・OEM・卸売業向け】ECサイト(BtoB)のメリット・必要な機能・活用事例
コロナ禍になり、化粧品業界は大きな打撃を受けています。化粧品のニーズが一気に落ち込んだことから、赤字を出す化粧品メーカー・OEMが増えました。
ただ、アジアを中心に日本の化粧品ブランドの人気が伸びており、今後も発展途上国での需要が高まるであろうことから、長い目で見れば伸びしろがある業界です。コロナ禍による苦境はしばらく続くとみられますが、変化に対応しながらビジネスを展開していけば活路が見えます。
そこで重要となるのが、新規の卸売企業や小売企業を獲得による販路の拡大です。BtoB専用ECサイトは受発注業務の改善だけでなくコロナ禍における外出自粛中の営業活動や、海外展開にも欠かせないツールだと言えます。
そこで今回は、BtoB専用の化粧品業界向けECサイト構築のメリットと活用例について解説します。
目次
コロナ禍における化粧品業界の課題
化粧品のニーズが落ちている
外出自粛やテレワークが普及したことで人目に触れる機会が減ったため、必然的に女性が化粧をする機会も減りました。外出中のマスク装着が日常化したことで口紅を筆頭に化粧品のニーズが落ちています。さらに、渡航制限で訪日外国人観光客のいわゆる「爆買い」がなくなったこともあり、コロナ禍になってからの化粧品業界の冷え込みは深刻です。
百貨店や小売店舗の売上低下による影響
化粧品を販売する店舗では、美容部員が来店者の肌に直接触れてカウンセリングをしたり、実際に化粧をしたりして商品を販売するのが一般的な接客方法でした。しかしコロナ禍により店舗自体が休業になったり、近い距離で触れ合う接客がNGになったりして従来の対面営業を続けることが難しくなりました。
当然ながら、こうしたコロナ禍で売上が落ちている百貨店や小売業の影響を受け、苦戦を強いられている化粧品メーカーや卸売業界が多いのが現状です。
少しでも多くの売上を立てるために、既存取引先からの注文数を増やすといった施策を打つ必要があります。そこで一つの手段として受発注方法のEC化があります。
百貨店や小売業からのFAXや電話による受注方法をBtoB ECサイト経由に変更することで業務改善だけでなく売上アップの効果も見込めます。
EC化が進まない現実
化粧品ECには、BtoC(企業から消費者へ提供)、BtoB(企業から企業へ提供)、DtoC(メーカーから消費者へ直接提供)などさまざまな種類がありますが、どれもEC化が進んでいるとはいえない状況です。
経済産業省が2020年5月に発表した「令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」によれば、2019年の化粧品・医薬品業界のBtoC EC化率はわずか6%。半数近い41.75%がEC化している事務用品・文房具業界や、34.18%がBtoC EC化している書籍・映像音楽ソフト業界と比べると、その差は歴然です。2019年度の全産業のBtoC EC化率は平均6.76%ですがそれすらも下回っており、意外とEC化が進んでいない業界なのです。
ネット販売が生活に溶け込んでいるBtoC業界でこのEC化率ということはBtoB業界ではもっと低いでしょう。つまり、アナログ業務を続けている企業がほとんどということになります。コロナ禍をきっかけに今までの業務方法を見直す必要があります。
化粧品業界のアナログ業務とは
化粧品業界の場合、受注業務は百貨店や大手チェーン店などの得意先が指定するEDIを利用する企業も少なくありませんが、EDIから管理システムへの転記を手入力で対応しているケースもあります。アナログ業務の代表格であるFAX注文もまだまだ多く、業務負荷が膨らむ原因になっています。
直営店を持っている多店舗展開企業の場合は、社内間で補充を行うため、直営店から本部へ社内発注する際に独自開発のシステムやEメールを活用しているケースがあります。
独自開発のシステムは老朽化問題が起きたり属人的なシステムになったりとリスクが高く、Eメールは在庫確認のやり取りや転記作業が必要でアナログ業務になり、これも課題の一つです。テレワークにできないことはもちろん、業務効率化も阻みます。
BtoB EC導入するとどのように改善するのか漫画で説明したページはこちら
化粧品業界でECサイト(BtoB)を導入するメリット
こうしたコロナ禍による課題は、BtoB ECを導入することで改善を図れます。コロナ禍にかかわらず得られる普遍的な恩恵も含めて、化粧品業界のBtoB取引でECを導入するメリットを解説します。
テレワークができる
さきほどお伝えしたとおり、化粧品業界はいまだにアナログ業務が多いのですが、コロナ禍になりテレワークが普及するにつれて店舗や取引先から「ネットでも注文できるようにしてほしい」という声が多く挙がっています。化粧品メーカー・OEM・卸売企業側も、FAXや電話受注が主流だと出社しなければならず、フレキシブルな働き方ができません。
BtoB ECサイトから注文を受ける仕組みに変えればいつでもどこでも取引先がECから発注できるようになり、FAXや電話対応が不要となるため、環境に左右されない働き方が実現できます。取引先のニーズに応えて少しでも多くの売上を作るためにも、EC化は欠かせません。
業務効率化できる
EC化に伴ってアナログ業務をデジタル業務に切り替えることで、大幅に業務改善ができます。アナログ業務は受注した際にFAXの転記作業や確認作業などの手間が生まれ、読み間違えや入力ミスなどの人為的なミスも生まれやすく、トラブルやクレームの原因になります。ミスがあれば対応する手間もかさむので、どんどん業務負荷が増えていくでしょう。そして忙しくなればなるほどミスが増えるという悪循環に陥りがちです。
EC化によりデジタル業務に切り替えれば、受発注作業をある程度自動化することができます。手作業が間に入らなければ人為的なミスが起きにくくなり、トラブルやクレームが減ります。また、カタカナやアルファベット表記により間違えやすい化粧品に関しての詳細や出荷状況を、取引先側がWeb上で確認できるようになるため問合せ対応の削減にもなります。こうしたデジタル業務でいかに効率化するかが重要です。
売上を伸ばしやすい
ECサイトは取引先にとっても便利なツールなので、自然と売上が伸びやすくなります。EC化すれば注文する取引先は「いつでもどこでも発注できる」ようになりますし、スマートフォンやタブレットにも対応するECサイトを構築することで、より多くのニーズに応えられて顧客層が広がります。
ECサイトにはカタログよりもたくさんの情報を掲載できるため商品詳細が分かりやすく、注文もクリックするだけで簡単にできたり、注文履歴からすぐにリピート注文できたりと利便性が高く、得意先の顧客満足度も上がります。
また、ECサイトであれば関連商品やおすすめ商品、新商品などを画面上で訴求することができるため、顧客単価も上がりやすくなります。固定商品のリピートばかりになっていた既存顧客に対して新しい商品を提案し、アップセルを図りましょう。
商品の魅力を伝え、差別化しやすい
化粧品は使用感などの具体的なイメージを伝える必要があり、発信する情報量が多い商材です。BtoCではスマートフォンで気軽に受けられる肌診断アプリやメイクシミュレーションなどが普及していますが、BtoBでもバイヤーに向けてより詳しい商品情報を伝えなければなりません。
パンフレットやカタログなどの紙ベースだと掲載できる情報量が限られますが、ECサイトであれば多くの写真やテキスト、さらには動画やシミュレーションなどを交えて商品の魅力を伝えられます。競合製品との差別化にも役立つでしょう。
化粧品業界に必要なECサイトの機能
ECサイトを新たに導入する場合は、化粧品業界のBtoB取引において必要な機能があるかどうかを確認してから選びましょう。
ここでは、特に重要な機能をピックアップして解説します。
標準機能
お知らせ機能
得意先ごとに新商品やキャンペーンのお知らせを配信する機能です。その企業に合った情報を自動で配信できるので、メルマガのような広告として活用できます。継続的なコミュニケーションにより、顧客離れの防止にも役立ちます。
リピート注文機能
よく注文する商品をお気に入り登録したり、得意先ごとに注文リストを作成したりして簡単にリピート注文ができます。得意先は注文の手間が減るので、電話で「いつもの商品を送って」と言うような感覚で利用でき、顧客満足度が上がります。
得意先別・商品別単価表示機能
得意先によって扱う商品や単価が異なる場合に、得意先ごとに商品や商品単価を設定することができます。企業ごとにIDを付与し自動表示ができるので、トラブルの心配もありません。
代理注文機能
自社営業が代理でログインして、注文入力や在庫・単価の確認ができます。取引先が対応できない時にサポートできるので、ルート営業でも活躍します。
カタログ発注機能
カタログ上で商品を自由に登録できる機能です。カタログから商品検索と発注が可能で、カタログをチェックしながらワンストップで注文が完了します。
スマホ・タブレット対応機能
スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からも利用できます。それぞれの端末に最適化された画面を表示するので使いやすく、いつでもどこでも注文できる環境を整えます。
カスタマイズ機能
キャンペーン機能
カスタマイズにより特殊な組み合わせの売り方にも対応しているため、独自キャンペーンをECサイトでスムーズに展開できます。期間限定キャンペーンなどにも随時対応し、ネット販売が行えます。
サンプル品出荷対応機能
得意先別にルールを設定し、サンプルの購入機能を付与できます。新規顧客獲得のためのサンプル配布に活用するのがおすすめです。
個数増量(おまけ)対応機能
独自キャンペーンでおまけをつけるなど、一時的な個数増量や特殊な組み合わせの売り方にもカスタマイズ機能にて対応できます。
得意先別や商品別・荷姿利用の制御機能
バラ、内箱、外箱などのさまざまな販売形態に対応します。得意先別に販売形態を変えることも可能なので、あらゆる取引先のニーズに応えられます。
化粧品業界でのECサイト導入事例
実際にBtoB EC「アラジンEC」を利用して成功した、化粧品業界のECサイト導入事例をご紹介します。
株式会社ピー・エス・インターナショナル様(スキン・ボディケア商品の輸入・製造販売)
オイルトリートメントをはじめとしたスキンケア商品やボディケア商品を輸入・製造販売しているピー・エス・インターナショナル様は、これまで百貨店との取引には業界EDIを、その他の取引ではFAXや電話、メールを活用していたのですが、受注データはすべて基幹システムに手入力する必要があり、それが手間になっていました。拡大するにつれその手間が増えていき、業務負荷が見過ごせなくなってシステムを再検討することになったのです。
さまざまなシステムを比較検討した結果、アイルの「アラジンオフィス」に基幹システムを入れ替え、そのうえでBtoB ECの「アラジンEC」を導入することに決めました。パッケージ機能で基本的な機能を網羅しており、柔軟なカスタマイズであらゆる要望を叶えられる点が決め手となったのです。
EDIで受注したデータは自動でアラジンオフィスに取りこまれるようになり、取引先はFAXではなくECサイトで発注するようになったため、受注処理の約半分が自動化されています。エクセルで行っていた在庫管理もシステム上で自動化できるようになり、出荷管理も劇的に改善されました。すべてが自動化できたわけではありませんが、月に約80時間もあった残業時間が減り、受注入力の残業はゼロに。業務負荷は約半分になっています。
また、化粧品はBtoBでもBtoCに近い内容のキャンペーンを多く行うため、サンプルをつけて販売するなど複雑な管理が求められることもあります。アラジンECをカスタマイズすることで、独自ルールが適用されるキャンペーンにも対応できるようになりました。複雑なキャンペーンの自動化は、業務効率化に大きく貢献しています。今後は海外との取引でもアラジンECを活用できるように、さらにカスタマイズする予定です。
化粧品業界のBtoB取引においても、もはやECは欠かせない存在です。時代の変化に対応し、売上を伸ばしてビジネスを成長させるためには一刻も早く導入したほうが良いでしょう。
EC化を検討している化粧品メーカー様は、化粧品業界でも多くの実績を持つBtoB ECサイト構築・Web受発注システム「アラジンEC」をぜひご検討ください。
松岡 憲二(マツオカ ケンジ)
ベンチャー系ECベンダーにてセールスプランナー、ECコンサルタント、事業責任者として十数年従事した後、株式会社アイルに入社。大規模ECサイトからASPカート利用のスタートアップサイトまで様々な種類のサイト構築を経験。BtoCとBtoB、両方のノウハウを併せ持つことが強み。
PICK UP
導入事例
導入されたお客様の具体的な課題や解決方法、導入後の成果など詳しくお話いただきました。
よくある課題
業種別
-
アパレル・ファッション
鞄(かばん)、靴(くつ)、スポーツ用品、
肌着、制服・ユニフォーム、靴下、帽子など -
食品・飲料・
酒類食料品全般、業務用食品、製菓、飲料、酒、
ワイン、介護食品、調味料など -
理美容品
ヘアケア、カラー剤、エステ器具、ネイル用品、
ボディケアなど -
建築資材・
住宅設備床材、外装資材など
-
日用品・
介護用品衛生用品、生活雑貨
など -
工業製品・
電子部品電子部品、機械製造
など -
OAサプライ品
文具、事務用品など
-
医療機器
歯科機器、検査機など
-
化粧品
コスメ、口紅、香水
など -
インテリア・
家具照明、収納家具など
-
スポーツ用品
シューズ、ウェアなど
-
アクセサリー
ピアス、指輪など
-
ブランド向け
展示会オンライン展示会
システム
お役立ち情報|BtoB EC・Web受発注システム「アラジンEC」
5000社以上のBtoBノウハウで企業間の受発注業務に特化した貴社専用のECを構築することが可能です。受発注業務の効率化・コスト削減・販売促進など様々なシーンでご利用いただけるBtoB ECサイト構築・Web受発注システムです。