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企業向けネット販売用サイト(BtoBネットショップ)の作り方と導入事例
一般消費者向けのネットショップ(ネット通販サイト・オンラインショップ)は広く普及し、老若男女が利用するようになっていますが、企業間取引でも、ネット販売が主流になりつつあります。
企業間取引の場合は規模が大きく回数も多いため、利便性が高いネット販売にするだけで業務負荷が大きく軽減し、効率よく取引が行えるようになったり、売上を伸ばしやすくなったりと、多くのメリットがあるためです。
そこで今回は、BtoB用のネット販売をまだスタートしていない企業の方へ向けて、なぜネット販売を始める企業が多いのか、メリット・デメリットは何か、どのようにネット販売を始めれば良いかなどを解説します。実際の導入事例までご紹介するので、BtoB用のネット販売に興味がある企業やネットショップの作成を検討している企業の方はぜひ参考になさってください。
企業がネット販売を始める理由
現在、多くの企業がネット販売を始めています。これほど取引のオンライン化が進んでいる理由について解説します。
アナログ受注に限界がある
従来は電話やFAXでの受発注が主流でしたが、こうしたアナログ作業には限界がきています。
電話やFAXなどのアナログ受注だと、人の手が介在するため聞き間違いや転記ミスなど人為的なミスが発生しやすく、クレームなどトラブルの原因になったり、正確な取引ができず時間と手間がかかったりといったデメリットがあります。
これらをネット販売により自動化することで、よりスムーズに受注業務を行うようにする企業が増えているのです。
問合せ対応を削減したい
商品数が多かったり、在庫状況がわからない、単価や注文条件が複雑だったりすると、その分だけ問合せの数が増えます。問合せ対応に時間がかかると顧客満足度が下がるため、新規顧客獲得の機会損失になるだけでなく、既存顧客のリピート率も下がりやすくなるので、いかに問合せ対応を効率的に行うかが重要なポイントとなります。
ネット販売を導入すれば、商品情報や条件をWeb上に掲載できるようになり、在庫の有無や納期などもリアルタイムで反映できるようになるので、問合せ数の削減や顧客満足度の向上が期待できます。
DX推進が必要だから
昨今、デジタル化に伴ってDX(デジタル・トランスフォーメーション)が推進されています。経済産業省は、2018年にDXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています。
DX推進は生活者を便利にするためニーズが高く、企業規模に関わらず注目すべき取り組みです。まだDX推進が話題に上がっていない中小企業でも他人事ではなく、ネット販売など取り入れやすい部分から着手していくのが良いでしょう。
既存受発注システムで対応しきれなくなった
既にEDIや受発注システムを導入している企業のなかには、自社の商習慣や規模に対応しきれずうまく機能していないという企業が多く見受けられます。デジタル化が急速に進むなかで、新たに多くの機能が必要になったり、取引先に合ったカスタマイズが必要になったりと、さまざまな課題が生まれているのです。
こうした場合は、柔軟性が高く基本的な機能を一通り搭載しているECシステムを導入するなどして、長く利用できるネット販売用サイトに切り替える企業が多いです。
競合他社がネット販売用サイトを導入している
競合他社がネットショップを開設したためにネット販売をスタートする企業も珍しくありません。アナログでの商取引だけでなく、オンラインでの商取引もできるようになれば、それだけ利便性が上がるのでより質の高いサービスを提供できるようになります。
ネット販売が当たり前になりつつある今、ネット販売を開始しないことは、時代遅れとなり企業の弱みとなってしまうのです。
得意先からのニーズが高まった
これだけ一般消費者へのネット販売が普及している中、企業間は変わらず電話やFAXでの受発注を行っていると、得意先から「ネットで注文できないか」と言われる企業も増えています。多くの要望を受けてネット販売に踏み切るケースが多くあるのです。
ネット販売を誰でも閲覧できるオープンサイトでスタートすれば、得意先など既存顧客のリピート促進だけでなく、検索から新規獲得にも貢献します。
カタログ冊子の更新が大変
商品の入れ替えが多い企業だと、カタログ冊子の更新が手間になります。カタログを紙でのみ配布している場合、毎回印刷し、さらに営業が手渡ししたり郵送したりする手間とコストがかさんでいくので、費用対効果が見込めません。
ネット販売を開始すれば、商品情報をサイト上で確認してもらうことができ、随時新商品や季節商品の追加もできるため、より効率的に商品案内ができるようになります。
企業がネット販売を始めるメリット
実際に企業がネット販売を始めるとどんなメリットがあるのか解説します。
業務負荷を削減できる
取引先が多かったり、商品点数が多かったり、商品の組み合わせが複雑だったりすると、どうしても受発注業務の負担が大きくなります。アナログで受発注していると、基幹システムへの転記作業や注文内容の確認作業、得意先からの問合せ対応などに時間を取られ、ミスが頻発したり残業時間が増えたりして、人員不足に陥ることが多いです。
ネット販売サイトからの受注に移行していけば、受発注業務を自動化したり、リアルタイムで情報を反映したり、「よくある質問」ページやチャットボットの導入などにより問合せ対応を削減したりすることで、業務負荷を削減できます。業務改善を課題としている企業は、効率的な業務が実現できるネット販売サイトを選定するのがおすすめです。
非対面営業ができる
コロナ禍になり、対面営業が難しくなりました。対面営業を中心に商取引をしていた企業も、リモートワークが推奨されるようになり、これまでのように訪問せずとも販促活動ができるネット販売に切り替える企業が増えているのです。
サイト上で商品情報を細かく記載できたり、キャンペーンなどの告知ができたりするネット販売システムを導入すれば、対面営業と遜色ない情報を顧客に届けることができる上に、場所や時間にとらわれないサービス提供が可能になるため、かえって顧客満足度が向上します。
販路拡大
ネット販売を開始することは、新規顧客を獲得しやすくなるため販路拡大につながります。商品名をWebで検索したユーザーに自社のネットショップを見つけてもらったり、ネット広告を出してニーズのある顧客をネットショップに誘導したりすることが可能です。
既存顧客のリピートが中心でなかなか新規顧客が獲得できないといったお悩みや、もっと新規顧客の数を増やしていきたいといった課題を抱えている企業は、企業向けネットショップを新しいチャネルとして開設し、販路拡大するのがおすすめです。
顧客満足度の向上
ネット販売サイトは時間と場所に縛られず、いつでもどこでもスマホやタブレットから購入したり問合せしたりできるようになるため、得意先の利便性が上がることで顧客満足度が向上し、売上アップに貢献します。
リピート率を上げて継続購入を促したい、既存顧客の単価を上げたいなどの要望を持っている企業は、ネット販売サイトの導入が解決の糸口になるかもしれません。
リアルタイムで販促できる
新商品や季節商品には売り時があり、タイミングよく告知して発売することが売上アップのカギとなります。それをチラシや冊子カタログなど、アナログで展開するとなると時間差が生まれてしまい、売り時を逃してしまうリスクがあります。
こうしたリアルタイムで売り出したい商品は、すぐに案内するのが効果的です。そのため、より多くの顧客に確実に告知するために、ネット販売サイト内で大々的にピックアップやポップアップバナーを出したり、通知機能を使って情報発信や、キャンペーンを展開したりなど上手く活用し売上を伸ばしている企業が増えています。
企業がネット販売サイトを始めるデメリット
反対に、企業がネット販売する際のデメリットも解説します。
システム導入のコストと手間がかかる
ネット販売を始めるにあたり、ECシステムなどを導入するコスト・手間がかかります。ただ、長期的に見ればミスや手間の削減による業務効率化や残業の削減、売上アップなどの恩恵が得られるため、こうしたコストや手間は回収でき、むしろ利益率が上がる企業が多いです。
ネット販売を担当するIT人材が必要
まだネット販売を導入していない企業だと、社内にIT人材がいないことがあります。「専門知識を持っている人がいないとダメなのでは?」と考えがちですが、実際は知識のない人でも運用しやすいECシステムが多く普及しているので、IT人材でなくても運用できる体制を整えることが可能です。
得意先への案内が必要
得意先がアナログの取引に慣れている場合は、ネット販売サイトを使ってもらえるように動く必要があります。得意先に使い方を教えたり、メリットを伝えたりして取引のオンライン化を進めましょう。最初は手間ですが、移行すれば得意先にとっても利便性が高くメリットが多いため、顧客満足度が上がります。
企業がネット販売を始める2つの方法
ネット販売の始め方について、2つの方法をご紹介します。
BtoB ECモールに出店する
手軽なのは、BtoB ECモールに出店する方法です。有名なのは、Amazonビジネス、アスクル、モノタロウ、NETSEA、スーパーデリバリー、MiSuMi-VONAなどが挙げられます。
自社でECサイトを作らずとも、テナントを借りる形式ですでに知名度のあり多くのユーザーを抱えているBtoB ECモールに出店すれば、多くの新規ユーザーにアプローチすることが可能です。一方で、継続的にテナント料などをモール側へ支払う必要があるためランニングコストがかさむほか、自由なカスタマイズや顧客情報の分析ができないといったデメリットがあります。
ネット販売用サイト(ネットショップ・ECサイト)を開設する
もう1つの方法は、ネット販売用サイトを自社で作ることです。ネット販売用のWebサイトはネットショップやECサイトとも呼ばれます。
BtoB ECモールに出店する場合は、モール側のルールや機能に合わせてネット販売しなければなりませんが、自社でネット販売用サイトを開設すれば独自の業務フローや商習慣に合わせたネット販売用サイトを構築できるため、スムーズな運用が可能です。
ネット販売用サイト(ネットショップ・ECサイト)開設の基礎知識
自社でネット販売用サイト(ネットショップ・ECサイト)を開設する際に必要な知識をご紹介します。
ネット販売用サイトの開設方法
ネット販売用サイトの開設方法は3種類あり、自社に合ったものを選ぶのが重要です。
ASP(Application Service Provide)
インターネット上で他社が提供するアプリケーションを利用してネット販売用サイトを構築します。専門知識がなくても手軽に運用できるのがメリットですが、カスタマイズなどの柔軟性は低く、簡易的な運用になりがちです。
フルスクラッチ
ゼロからフルオーダーメイドでネット販売用サイトを作る方法です。自社の商慣習を反映させて理想のECサイトを構築できるものの、その分時間とコストがかかるため、費用対コストをよく検討する必要があります。
パッケージ
ECパッケージはネット販売に必要な機能が標準搭載されており、カスタマイズもできるため、ASPとフルスクラッチのハイブリッド型だと言えます。カスタマイズがパッケージでも対応できる範囲であれば、フルスクラッチよりもコストパフォーマンスが高いです。
ネット販売用サイトの構築方法について、詳しくはこちらで解説しています。
BtoBネット販売用サイトに必要な機能
企業間取引向けネット販売用サイト(ECサイト)に必要な機能としては、一般消費者向けのネットショップでも必要となる、顧客の配送先住所や注文履歴などの情報を管理する機能や、取扱商品の情報や在庫を管理する機能、注文や出荷情報を管理する機能などが挙げられます。
そのほか、企業間取引に必須となる見積や納期回答を自動で行う機能や、品番入力・JANコードスキャナー読取による発注に対応する機能、得意先ごとに送料やサイトで閲覧できる商品を変える機能などが必要となります。また、スマホやタブレット端末からの受発注に対応していると、利便性が格段にアップします。
BtoBネット販売用サイトの構築から販売までの流れ
自社でBtoBネット販売用サイト(ECサイト)を開設するにあたって、まずは業務課題や営業課題を洗い出し、ネット販売を行う目的を明確にする打ち合わせを行います。ここでシステムの標準機能を確認し、カスタマイズが必要かどうか擦り合わせを行います。
また、すでに導入している基幹システムがあればそのシステム会社とどのように連携するかを打ち合わせ、細かい内容を把握してから稼働準備に入ります。導入企業は操作方法などを確認し、運用にあたっての手順を学びます。
無事サイトを開設しネット販売がスタートしたら、次の課題を確認し、フォローアップを受けます。それによって長期的に効率的なネット販売サイトの運用ができるようになり、ストレスフリーな業務を実現できます。
5000社以上の豊富なBtoBノウハウを持つBtoB ECサイト・Web受発注システム「アラジンEC」なら、これらの充実したサポートがあり、貴社専任のSE担当が、業務フロー確認からシステム設計、開発、納品までの全ての段取りを行い、フォローアップをいたします。
アラジンECでネット販売を始めた企業の事例
アラジンECを導入している企業のなかには、それまでネット販売をしていなかったケースも多くあります。実際にどのようにネット販売を取り入れ、どのような変化が生まれたかといった事例をご紹介します。
【導入事例1】FAX注文を約90%EC化し、ネット販売が成功
スキンケアブランドやヘアケアブランドの代理店であるコンフォートジャパン様は、取引先のサロンからの注文が99%FAX注文で、読み取りミスや入力ミスにより業務負荷が大きくなっていました。
そこでアラジンECを導入し、得意先の9割がネット注文するようになったことで、手入力が不要になりました。さらにはECサイトで画像確認することで類似商品との誤発注が減るなどの変化があり、月40時間もあった残業時間はほぼ0になったのです。
また、当日発注のリミットを10時から13時へ延長できたことや、販促キャンペーンをネット販売で展開できるようになったことにより、売上アップにも貢献しています。
【導入事例2】FAX伝票入力が約10時間短縮、受注対応も効率化
ラーメン材料専門問屋の山栄フーズ様は、約4,000点もの商品を取り扱っており、取引先は1,000店舗以上あります。当然ながらFAX注文の伝票も膨大になり、入力作業が深夜まで及ぶなど業務過多に陥っていました。
アラジンECを導入してネット通販をスタートし、取引先がオンライン上で発注できるようにしたことで、約5割の取引先がFAX注文からネット注文になり、深夜まで及んでいた伝票入力はわずか1時間で終わるようになりました。3人分の人件費とFAX用紙のコストが削減でき、誤発注などのミスも激減。教育や確認の手間もなくなり、大幅な業務改善に成功しています。
【導入事例3】人件費を3分の1に削減し、売上は10%増に
ウェットスーツ生地の専門商社であるトータス様は、生産管理システムをすでに導入していたものの、ウェットスーツ生地の多品種少量受注に対応できないことが課題でした。毎回システムに品番登録しなければならない特注品の受注対応に、多くの労力がかかっていたのです。
数万種類を超えるバリエーションに自動で対応できるWeb受発注システムで業務効率を図るため、アラジンECを導入して、取引先がネット販売サイト上で組み合わせを指定して注文できる仕組みを整えました。受注を自動化したことで、なんと人件費は3分の1にまで削減され、残業代のカットに成功。今は取引の8割がネット販売に。サイト上でまとめ買いの促進も行っており、売上は10%アップと非常に好調です。
ネット販売で企業間取引の好循環が生まれる
ご紹介した事例のように、BtoBネットショップを開設してネット販売を始めることで、、自社と得意先それぞれに良い影響があります。コストを削減しながら売上を伸ばせるため、企業は多くのメリットを享受できるでしょう。
事例でもご紹介したBtoB ECサイト構築・Web受発注システム「アラジンEC」は業界・業態・規模問わずさまざまな企業様にご活用いただいてます。。ネット販売用サイト(BtoBネットショップ・ECサイト)の開設が本決まりではない段階でも、貴社に合った提案やお見積りを承っておりますので、お気軽にご相談ください。
松岡 憲二(マツオカ ケンジ)
ベンチャー系ECベンダーにてセールスプランナー、ECコンサルタント、事業責任者として十数年従事した後、株式会社アイルに入社。大規模ECサイトからASPカート利用のスタートアップサイトまで様々な種類のサイト構築を経験。BtoCとBtoB、両方のノウハウを併せ持つことが強み。
PICK UP
導入事例
導入されたお客様の具体的な課題や解決方法、導入後の成果など詳しくお話いただきました。
よくある課題
業種別
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アパレル・ファッション
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肌着、制服・ユニフォーム、靴下、帽子など -
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ワイン、介護食品、調味料など -
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スポーツ用品
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アクセサリー
ピアス、指輪など
-
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展示会オンライン展示会
システム
お役立ち情報|BtoB EC・Web受発注システム「アラジンEC」
5000社以上のBtoBノウハウで企業間の受発注業務に特化した貴社専用のECを構築することが可能です。受発注業務の効率化・コスト削減・販売促進など様々なシーンでご利用いただけるBtoB ECサイト構築・Web受発注システムです。