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FAX受注はテレワークに不向き?FAX受注業務を効率化するメリットと方法
コロナ禍により、私たちの働き方が大きく変化しました。テレワークがニューノーマルな働き方として浸透・定着した現代は、ビジネスのオンライン化が必要不可欠になっています。注文のやり取りをする取引先はもちろん、自社の従業員のためにも、テレワークの妨げとなるアナログなFAX受注業務は改善すべきです。
そこで、この記事ではFAX受注業務とテレワークとの関係や、業務効率化を進めていくための方法について解説します。FAXによる受注業務に課題感を感じている方や、受注業務をデジタル化しテレワーク・ハイブリッドワークを推進していきたいとお考えの方は、ぜひご参考にしてください。
目次
FAX受注業務のデメリット
アナログなFAX業務には複数のデメリットがあります。受注業務における大きなデメリットは以下の3つで、いずれもデジタル化により改善できます。
【1】 受発注業務の手間・コストが増える
取引先から注文を受ける「受注業務」は、電話やFAXで行っている企業も少なくありません。しかし、アナログで受注業務を行っていると、在庫管理システムなどに注文を入力する作業が発生し、手間が増えます。
お付き合いの長い取引先であればあるほど「これぐらいであればわかるだろう」と注文用紙に殴り書きをしたり、正式な商品名ではなく略称で記入したりして、折り返しの確認が必要になるケースも少なくありません。
また、ECサイトであれば在庫状況をリアルタイムで反映できますが、FAXだと注文された商品が売り切れだったり、販売が終了していたりといったことも起こりえます。確認作業を繰り返すことにより注文から受注までにタイムラグが発生し、当初希望されていた納品日に間に合わず、トラブルに発展することもあります。
さらには、オフィスでFAXを受信する必要があるため、テレワーク移行への大きな足かせにもなります。
【2】人為的ミスが起きる
FAXでの受注業務はアナログで人が介在する分、人為的なミスが起きる可能性も高くなります。注文用紙に記載されている内容の読み取りミスが起こるほか、正しく読み取れたとしても入力を間違えるリスクもあります。誤った内容のまま受注してしまうと、あとから返品・交換が発生して余分な労力とコストがかかるでしょう。
例えば食品業界の場合、飲食店など夜遅くまで営業している取引先は深夜に発注することが多く、朝早くに出社して大量のFAX用紙の処理に追われる企業も珍しくありません。食品を取り扱っている場合、店舗の開店までに納品しなければならずスピーディーな処理を求められ、人為的ミスを誘発しやすくなります。
社員教育・確認時間・ミスが大幅に削減できた事例はこちら!【3】取引先の誤送信によるトラブルが起きる
取引先がFAX番号を間違えて誤送信してしまうトラブルも起きます。常連客であれば発注がきていない旨を確認することもありますが、確認しない限りはどちらも誤送信に気付けないのでハイリスクです。大切な受注だと深刻なトラブルになりかねません。
また、FAXの誤送信には情報漏洩のリスクもあります。情報漏洩は企業間の関係性だけでなく社会的信用にも関わるため、情報の取り扱いには事業規模を問わずすべての企業が気を付けなければなりません。FAXの誤送信を防ぐには専用のシステムなどを導入する必要があり、対策のハードルが高いのも難点です。
FAX受注業務を効率化する方法
それでは、どうしたらFAX業務を改善し、テレワークに対応した効率的な働き方ができるのでしょうか? FAX業務の主な効率化の方法は3つあります。
【1】PC-FAXを受信する
パソコン、複合機、電話回線を活用してFAXとパソコンと連携させ、パソコンでFAXを受信することも可能です。一般的に「PC-FAX」と呼ばれ、FAXはパソコン上で画像データに変換されるので、インクや紙が不要なのがメリットです。
ただし、連携できる複合機を導入しなければならず、受注時においてはシステムへの転記が必要なのがデメリットです。ペーパーレスにはなりますがコストと手間はあまり削減できません。
【2】FAX-OCRで自動入力する
FAX-OCRとは、注文書などの手書き伝票の文字をスキャナやカメラなどで自動認識&入力するものです。手作業で入力する手間を省き、入力ミスを防ぐのがメリットです。
一方で、精度が100%ではないので人の目でチェックする作業も必要になります。1から入力する手間はかかりませんが、チェックする手間はかかるので100%自動化はできません。
【3】FAX業務をEC化する
FAXを使い続けるのであればPC-FAXやFAX-OCRが有用ですが、これからの時代に合った働き方を実現するにはEC化が欠かせません。企業間・法人間の取引をアナログではなくデジタルの仕組みで行う「BtoB EC」に移行することで、ビジネスの可能性は一気に広がります。
ECとはインターネット通販のことで、BtoB ECとは企業間取引をECサイト上で行うことです。パソコンやスマートフォンからECサイトへアクセスして、オンラインで受発注することができます。EC化すれば顧客自身がECサイト上で注文内容を入力するため、伝票入力・確認などの工数や記入・見落としのミスが減り、スムーズな取引とコスト削減が実現できます。
「BtoB ECとは?」のさらに詳しい内容は、以下の記事でご紹介しています。FAX業務EC化のメリット
FAX業務をEC化することによる代表的な3つのメリットをご紹介します。
【1】業務効率化
先ほど解説したとおり、EC化すれば手入力したり内容を確認したりする手間が減り、受注業務や納期確認業務、出荷確認業務が大幅に効率化できます。ペーパーレス化によりFAX用紙のコストも減らせます。
ほかにも、取引先からのカタログ請求、単価確認、見積依頼、納品日確認など、これまで電話で受けていた雑務も、取引先がWeb上で確認できます。受注側の対応時間が削減されるだけでなく、取引先は気になったら自分ですぐに確認できるので待ち時間が生まれず、タイムラグによる機会損失を防げるでしょう。
そして、EC化によって業務効率化できるのは、FAX受注業務だけではありません。BtoB ECを導入すれば、仕入先への発注も同じシステムを使って行うことができます。仕入先への発注や納期確認業務などもFAXからWebへと移行できれば、さらなる業務改善が叶います。
FAXや電話注文をやめたい方は以下のページをチェックしてみてください。【2】テレワーク(在宅勤務)が可能になる
テレワークを導入するなら、EC化は必要不可欠です。現在、FAXや電話などアナログで受発注業務を行っている企業は基本的に出社しないと対応できないので、ウィズコロナ・アフターコロナのニューノーマルな働き方へ移行できません。
EC化すればパソコンやタブレット端末を通じて24時間365日、リアルタイムでデータを確認でき、場所を選ばず仕事することが可能です。テレワークで在宅勤務ができるようになれば、コロナ禍や災害などの緊急時にも事業継続しやすくなります。
受注業務をテレワーク化したい方は以下のページをチェックしてみてください。【3】取引先も楽になる
FAX業務をEC化する際、多くの企業が「アナログ業務に慣れている取引先がEC化に対応できるか」を不安視します。システムを導入してもそれを活用できなければ導入コストが無駄になるため、検討段階で躊躇するケースは少なくありません。
ですが実際には、取引先もFAX業務に時間とコストを割いていて、オンライン上で在庫確認や注文ができるほうが便利だと気付いています。EC化は取引先にとっても大きなメリットがあるのです。
たとえば納期が長い商品の場合、取引先がすでに発注していた商品を誤って再注文してしまうミスがよく起こりますが、これは発注前に購入履歴を確認できれば回避できるミスです。EC化と合わせて現在利用している在庫管理システムと連携することで、リアルタイムで在庫状況を確認して発注ミスを削減できます。こうしたメリットを取引先に説明することで、導入時の心理的ハードルを取り除くことができるでしょう。
FAX業務をEC化した事例
実際にFAX業務をEC化すると、どのような変化が生まれるのでしょうか? 弊社クライアントの事例をご紹介しながら、詳しく解説します。
【1】得意先の9割がEC注文になり、残業と出荷ミスがゼロに
スキンケアブランドとヘアケアブランドの代理店であるコンフォートジャパン様は、全国のサロンや店舗に商品を卸しています。従来は99%がFAX注文でしたが、商品名の文字がつぶれて読めなかったり入力ミスが発生したりして業務負荷が大きくなっていました。
そこで、入力ミスを防ぎ業務負荷を軽くするため、BtoB専用のECカスタマイズ型パッケージ・Web受発注システム「アラジンEC」と販売管理システム「アラジンオフィス」がシステム連携されている魅力を重視し導入しました。Webで注文を受ける仕組みと、その注文データを取り込んで販売・在庫管理する本部システムを連携させることで、手作業を削減し、業務管理を一元化したのです。
その結果、得意先の約90%がEC注文へ移行して、手入力はほぼ不要になりました。受注担当者は半分になり、月30~40時間の残業がほぼゼロになったのです。月2%あった出荷ミスもなくなりました。サロン側の注文リミットも朝10時から13時まで延長でき、双方にとってメリットが出た事例です。
【2】深夜まで及んでいた伝票入力が、たったの1時間にまで短縮
全国のラーメン店にラーメン材料全般を卸している専門問屋の山栄フーズ様は、約4,000点の商品から全材料をワンストップで提供しています。課題は1,000店もの取引先からFAX注文が届き、販売管理システムへの伝票入力が深夜まで及んでいたことでした。取引先が増えるにつれて業務量が増え、業務効率化が必須課題になっていました。
そこで「アラジンEC」と食品業向け販売管理システム「アラジンオフィス for foods」を導入。取引先がECから発注したデータを自動で販売管理システムに取り込めるようになって、膨大な伝票作成が不要になりました。
スマートフォンやタブレットでも発注できるので、導入からわずか4カ月で半数の取引先がFAXからEC注文に移行。深夜までかかっていた伝票入力はわずか1時間で終わるようになりました。注文締切後すぐにピッキング作業に入れるので、17時前後には作業が完了しています。
自社に合ったシステムでEC化することが重要
企業間取引のEC化は年々進んでいます。経産省の市場調査によれば、2019 年の BtoB EC 市場規模は352兆9,620億円で、前年比2.5%増です。全体のEC化率は31.7%ですが、コロナ禍やスマートフォンの普及が追い風となり、今後ますます増加していく見込みです。行政も企業のIT化を後押ししており、EC化が減少することはないでしょう。
BtoBビジネスをしているメーカーや卸企業は、業務効率化・生産性向上につながるEC化でアナログなFAX業務による負荷を削減することをおすすめします。EC化のシステム導入時は、業務課題・運用課題・システム課題を把握したうえでコンサルレベルの改善提案ができる企業を選びましょう。
BtoB専用のECカスタマイズ型パッケージ・Web受発注システム「アラジンEC」は、5,000社以上のBtoBノウハウを基に運用提案まで行います。アパレル、食品、化粧品、医療機器、建築資材など業種ごとに専門のサポートチームがあり、ご提案段階で各企業の業務フローや販売管理システムの運用方法を分析したうえで、必要な機能の精査とカスタマイズ提案ができることが強みです。
FAX業務の改善をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
松岡 憲二(マツオカ ケンジ)
ベンチャー系ECベンダーにてセールスプランナー、ECコンサルタント、事業責任者として十数年従事した後、株式会社アイルに入社。大規模ECサイトからASPカート利用のスタートアップサイトまで様々な種類のサイト構築を経験。BtoCとBtoB、両方のノウハウを併せ持つことが強み。
PICK UP
導入事例
導入されたお客様の具体的な課題や解決方法、導入後の成果など詳しくお話いただきました。
よくある課題
業種別
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アパレル・ファッション
鞄(かばん)、靴(くつ)、スポーツ用品、
肌着、制服・ユニフォーム、靴下、帽子など -
食品・飲料・
酒類食料品全般、業務用食品、製菓、飲料、酒、
ワイン、介護食品、調味料など -
理美容品
ヘアケア、カラー剤、エステ器具、ネイル用品、
ボディケアなど -
建築資材・
住宅設備床材、外装資材など
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日用品・
介護用品衛生用品、生活雑貨
など -
工業製品・
電子部品電子部品、機械製造
など -
OAサプライ品
文具、事務用品など
-
医療機器
歯科機器、検査機など
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化粧品
コスメ、口紅、香水
など -
インテリア・
家具照明、収納家具など
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スポーツ用品
シューズ、ウェアなど
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アクセサリー
ピアス、指輪など
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ブランド向け
展示会オンライン展示会
システム
FAX受注はテレワークに不向き?FAX受注業務を効率化するメリットと方法|BtoB EC・Web受発注システム「アラジンEC」
5000社以上のBtoBノウハウで企業間の受発注業務に特化した貴社専用のECを構築することが可能です。受発注業務の効率化・コスト削減・販売促進など様々なシーンでご利用いただけるBtoB ECカスタマイズ型パッケージ・Web受発注システムです。